キヤノンの本気を感じた一台
 これまでのキヤノンのミラーレス機は、そこそこいい線いっていましたけど、あまり欲しいとは思いませんでした。が、今回のEOS Kiss Mは、初心者向けのボディーではありますが、キヤノンの本気を感じさせるものでした。
 デュアルピクセルCMOS AFが一皮向けたかのごとく速いんです。最新の画像エンジンDiGiC 8によるものですね。高速と言われている他社のミラーレス機にも劣らないレベルです。デュアルピクセルCMOS AFは、像面位相差AFですから、コントラスAFよりはずっと速いのですけど、新機種が出るのに合わせて、少しずつ高速化されています。
 EOS Kiss MのAFは、ものすごく速いです。ものすごい進化です。これだけでも買う価値のある一台となっています。キヤノンが本気を見せると、入門機で、ここまですごいカメラを出せるんですね。…裏を返せば、キヤノンが本気を出さざるを得ないほど、市場はミラーレス化に向かっているということでしょう。まだまだ、レフ機の優位性はあるものの、SONYがαでかなりの成功を収めていることを見ると、時代の流れには逆らえませんね。
 これまでのキヤノンのミラーレス機は、型番がEOS Mできたのに、今回EOS Kiss Mを出してきたことで、Kissシリーズは、いずれミラーレスのみになるのかなぁ…などと想像しているのですが。

最低測距輝度は -2EV
 暗い場所でのAFですが、カタログに謳われている通りの実力を持っています。

 リビングに繋がる、かなり暗い和室の押し入れでテストしましたが、 一応合焦しました。一応…というのは、縦位置では合焦したが、横位置では合焦しないケースだったからです。-3EVのEOS 9000Dの位相差AFでも、かなり厳しいシチュエーションでした。もしかしたら、EOS Kiss Mは、暗所でのAFはあまり良くないかも…。もう少し検証する必要があります。