超広角レンズをどうするか
VLOG撮影には、どうしてもフルフレーム換算20mmくらいの広角レンズが必要。カメラを片手に持ち、自撮りをするのに、通常の換算24mmくらいのレンズでは、どうしても画角が狭く、画面全体が顔という状況になってしまう。換算20mmくらいがちょうどよいのだが、ZV-E10だと、アクティブ手ブレ補正によるクロップ率が1.44倍なので、換算28.8mmになってしまう。そこで、10mmくらいのレンズ(10mm×1.5×1.44=21.6mm)がちょうどよいのだ。
SONYには、従来E 10-18mm F4 OSSというレンズがあったのだが、最近、VLOGCAMを意識したレンズE PZ 10-20mm F4 Gが出た。レンズ内手ブレ補正が省略されているため、わずか178g。SONYとしては、アクティブ手ブレ補正を使ってね…ということなのだろう。
実際、広角レンズは、そもそも手ブレしにくいし、歩き撮りならアクティブ手ブレ補正が必須となるので、レンズ内手ブレ補正すら必要ない。手ブレ補正機構がなくなれば、レンズは当然軽量コンパクトになり、VLOG用には願ったり叶ったりとなるのだ。
ZV-E10には、なぜボディー内手ブレ補正がないのか
SONYの場合、マウント径が Canon RマウントやNikon Zマウントに比べると、かなり小さいので、センサーを動かして手ブレを補正するボディー内手ブレ補正の効きがどうしても弱い。静止画の場合は問題ないが、ある程度カメラを動かす動画の場合は顕著となる。そこでVLOGCAMではボディー内手ブレ補正機構を省略。その結果、ボディーは小さくできるし、価格も抑えられるというメリットすら生まれた。
今後、SONYが生きる道は、電子手ブレ補正となる。当然、SONYは電子手ブレ補正を進化させてくるだろう。現に、α7S IIIより、後発の α7 IVのアクティブ補正の効きは確実に良くなっている。
現段階では、まだまだ途上にあるが、いずれもっと精度の良い電子手ブレ補正を開発してくるに違いない。そこに期待したい。